さて、前回の続き。
住宅ローン控除の対象であるにも関わらず、繰上げ返済を優先すべきケース、それは・・・。
借入している住宅ローン金利が1%以上となった場合です。
って、わざわざ次回に持ち越したほどの理由ではなかった気もするが、事実なのでしょうがない。
例えば、住宅ローン金利2%の固定金利を利用している方は、当然、繰上げ返済を優先すべきですね。
もちろん普段の生活や将来の必要資金を取り崩してまで繰り上げ返済する必要はないけれど、余裕があるのに、住宅ローン減税目当てに繰り上げ返済しないなんてのはナンセンス。
一方、最近の変動金利は最小で0.85%程度なので、このレベルの金利で住宅ローンを利用している人にとっては、住宅ローン控除対象の金額分を繰り上げ返済するメリットはあまりない気がします。
むしろ、今のご時世で繰り上げ返済にあてる余裕資金があるなら、株式投資資金などに回した方が、結果的に資産が増える可能性が高いような気も。
※もちろん損する可能性もあるわけですが。
あと、さらに細かな話題をあげると、住宅ローンを借りる時に大半の銀行で必要となる「保証金」があります。
「数千万円のお金を何十年も貸してやるんだから、金利以外に保証金を出せやコラ!」 みたいな勢いで(違うか?)、住宅ローン契約時にガッツリもっていかれるあの保証金です。
この保証金の額が実は結構なもので、数千万の住宅ローンを借りたりすると、100万円近くになってしまいます。
「嫌なら現金一括で買えばいいじゃん。」
って人を下に見やがって、ちくしょー。
話を戻す。
で、実はこの保証金、繰り上げ返済をすることで、その一部が戻ってくるんです。
あらかじめ決められた計画に沿って返済した場合を保証する金額なわけなので、それよりも前倒しで返却した場合には、「早く返して偉いね君」みたいな勢いで(違うか?)、ちょっびり返金してくれるのです。
ちょっぴりといっても、例えば100万円返金すると2万円近く戻ってきたりします。
もちろん、借入金額や住宅ローンの残期間にもよりますが、とにかく少しでもお金が戻ってくるのは嬉しいですよね。
と、まぁわざわざ2回に分けて書いててみたものの、結局のところ、繰上げ返済すべきかどうかは、その人の資産状況や利用している住宅ローンの種類、理想とするライフプラン等に依存するところが大きく、簡単な計算式などで導けるわけではない気がしてきました。
そこは個々人に最適なアドバイスをしてくれるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談してみるのが良いと思います。
という、ゆるーいオチで今日はおしまい。
2014年版トクをする住宅ローン (別冊・主婦と生活) 荻原 博子 主婦と生活社 2013-06-29 |