ITIL(IT Infrastructure Library)とは、
イギリス政府が策定した、コンピュータシステムの運用・管理業務に関する体系的なガイドライン。数冊の書籍の形でまとめられており、同政府機関のOGC(Office of Government Commerce)などから入手できる。
1980年代、同政府はITへの投資に対して期待した効果が得られなかったことから、プロジェクトチームを結成してIT活用の先進事例を調査し、模範的な事例(ベス トプラクティス)を収集、「ITを活用して業務の遂行を援助する」方法論として体系化した。これがITILで ある。
ITILでは、コンピュータシステムとその運用管理を、業務の遂行を手助けする 「ITサービス」ととらえ、サービスを要求に応じて適切に提供すること、高い投資対効果で継続的に改善し ていくことを目指している。
http://e-words.jp/w/ITIL.html
ITIL導入のメリットとは、
- IT運用をシステム化することで、日常の運用業務の効率化が期待できる。
- サービスレベルというモノサシで可視化することにより、運用業務を定量的に評価できるようになる。
- その結果、人的資源の割り振りや中・長期のIT投資計画の策定がしやすくなる。
運用に閉じた話ではなく、ビジネスにITをどう活かすか?という視点が重視されている。
ITIL資格とは、
以下の3つがある。
- ファンデーション
- もっとも一般的な資格で、ITILに関する基本的な知識を問う。
- 試験内容は40問の4択式で、6割の正解率で合格となる。
- 上位資格の受験にあたっては、この資格の認定が必須。
- プラクティショナ
- 専門資格であり、ITILの11のフレームワークや、セキュリティ管理を対象としたもの。
- 試験範囲はファンデーションと同様だが、試験時間は倍の2時間。
- マネージャ
- 最上位資格であり、サービスサポート、サービスデリバリに関する論述試験(各 3時間)に加え、上記の2資格の保有と教育機関が実施している「マネージャ認定」対象コースの受講(10日間)が必要となる。
- ITILの専門的な知識を保持し、導入をマネジメントする能力があることを保証する資格。
ITに関わるものとして、ファンデーションくらいは獲ってみるかな。
参考
http://www.atmarkit.co.jp/im/cop/special/fivemin/itil/05.html
http://www.eusea2006.org/itil/examination.htm
ITIL V3実装の要点 ~一問一答でよくわかる 久納 信之 技術評論社 2011-05-10 |